サラブレッド種•子馬の行動発達と母子関係

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サラブレッド種•子馬(雄3頭,雌3頭)とその母馬をもちいて,生後3週齢から6ヵ月齢に至るまでの,子馬の姿勢,授乳行動,相互行動及び母馬の威嚇行動を調査した.その結果,これらの行動要素が子馬の成長のいくつかの時期で特徴的に変化することがわかった.1) 子馬の姿勢は,立位,腹臥,横臥の3型に分類してそれぞれの時間比を調べた.放牧地においては,9週齢以後,立位ですごす時間比が95%以上であった.それに対して,厩舎内においては,3〜15週齢の間,立位の比率は50%前後であったのが,16週齢以降でこの比率の急速な増加が認められた.2) 授乳行動の持続時間は,子馬の成長に従って減少する傾向がみられたが,統計的有意差は認められず,平均約70秒であった.一方,この持続時間の分散は,初産馬と経産馬(8産)との間で有意差(P<0.01)が認められた.これは,過去の育児経験による学習の結果と考えられた.3)授乳間隔は,放牧地においては,3週齢でほぼ20分であったのが,成長とともに長くなりで27週齢で55分となった.厩舎内では,16週齢までは,放牧地におけるのと同様の傾向を示したが,それ以後変化が認められなくなった,この原因として,子馬が母乳に対して栄養的に依存する度合がこの時期以後,減少することを体重増加量との相関で示唆した.4) 子馬の相互行動の回数について解析した結果,雄では19週齢以後,雌では23週齢以後,同性の相手との相互行動の回数が統計的に有意に多くなることが認められた.

サラブレッド種•子馬の行動発達と母子関係

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