チャ「芽枯れ症」に関する研究(第2報) : 水酸化第2銅水和剤散布によるチャ「芽枯れ症」の発生防止
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概要
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チャ「芽枯れ症」発生防止対策として,永酸化第2銅水和剤の葉面散布と硫酸銅の土壌施用を一,二番茶摘採後に実施し,二,三番茶でその効果を検討した。<BR>1. 二番茶では「葉先枯れ」葉発生防止効果はあまり認められず,水酸化第2銅施用区のさやまかおりでその発生がやや減少したのみであった。しかし,Cu施用によりやぶきた,さやまかおりそれぞれの収量は無施用の約2倍となった。三番茶では水酸化第2銅施用によるその効果は顕著で,さやまかおりでは「葉先枯れ」葉は全く発生しなかった。<BR>2. 二,三番茶摘採時の土壌中の0,1N HC1可溶性Cu含量は硫酸銅施用区が最も高く,水酸化第2銅施用区が次いで,無施用区は最も低かった。またいずれの区においても堆肥混入区のその値は無堆肥区より低かった。<BR>3. 二,三番茶芽中のCu含有率は堆肥混入区が無堆肥区より低く,無施用区の堆肥混入区は無堆肥区の1/3であった。しかし,Cu施用により高まり,水酸化第2銅施用では2/3にまで高まった。<BR>4. 二,三番茶の「葉先枯れ」発生葉率とCu含有率間には有意な相関が得られたが,土壌中の0,1N HC1可溶性Cu含量との間にはそれぞれ有意な相関は得られなかった。<BR>5. 以上のことから,チャ「芽枯れ症」発生防止対策としてCuの施用は有効で,水酸化第2銅水和剤の葉面散布は硫酸銅の土壌施用より速効的であると考えられた。<BR>なお,本報をとりまとめるに当って懇切なるご指導を賜った農林水産省茶業試験場茶樹第3研究室長青野英也博士,土壌肥料研究室長小菅伸郎博士に対し厚くお礼申し上げる。
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