PMS前処置HCG投与ラット卵巣抽出液中のcathepsin活性について
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概要
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著者らは,哺乳動物の卵巣機能とこの組織内catheps-inとの間の生理学関係を解明する目的で,幼若ラットにPMS次いでHCGを投与して得られた多数のグラーフ卵胞を有する卵巣及び偽妊娠期卵巣を用い,そのホモジェネート上清中のcathepsin活性を測定し,さらにこれらcathepsin活性の若干の性質を調べた.cathepsin活性は,casein基質を用い,孵置後のTCA可溶性pept-ideをLowry法で測定する方法によった.結果は次のごとくである.1) gonadotropin処理幼若ラット卵巣ホモジェネート上清中には2.5〜3.0に至適pHを持つcathepsin活性が存在する.2) 多数のグラーフ卵胞を有する卵巣中のcathepsin活性はホモジェネート上清蛋白1mg当たり2.3単位であったのに対し,偽妊娠期卵巣のそれは34単位であった.3) これらcathepsin活性はpH3または6の条件下37°C以下の温度では比較的安定であるけれども,pH9では4°Cでさえも極めて不安定であった.4) これらcathepsin活性は酵素の活性化剤あるいは阻害剤として普通よく知られている若干の物質によりほとんど影響されなかった.
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