大腸憩室出血の診断と治療における造影CT検査併用大腸内視鏡検査の有用性
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概要
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大腸憩室出血部位診断における造影CT検査の有用性について検討した.対象は大腸内視鏡検査(CS)前に造影CT検査を先行したCT先行群60例と最初からCSを施行したCS単独群35例.出血部位同定率はCT先行群(73.3%,44/60)がCS単独群(51.4%,18/35)に比べて有意に高率であった.CT先行群のうち造影剤の血管外漏出像が描出できた32例中31例(96.9%)では,CSでの内視鏡的クリップ止血が可能であった.また造影CT検査で出血部位が同定できた群はできなかった群に比べて最終血便から造影CT検査までの時間が有意に短かった.CSで出血憩室を同定して内視鏡治療を可能にするためには,できる限り早期の造影CT検査を施行し,CS前に出血部位を推定することが重要と考えられた.
著者
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荒木 康之
広島市立広島市民病院内科
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中川 昌浩
広島市立広島市民病院内科
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水野 元夫
広島市立広島市民病院 内科・内視鏡科
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植木 亨
広島市立広島市民病院内科
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黒目 学
広島市立広島市民病院内科
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大江 啓常
広島市立広島市民病院内科
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小南 陽子
広島市立広島市民病院内科
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小林 沙代
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器・肝臓内科学
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内田 大輔
広島市立広島市民病院内科
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沼田 紀史
広島市立広島市民病院内科
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松下 浩志
広島市立広島市民病院内科
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森元 裕貴
広島市立広島市民病院内科
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半井 明日香
広島市立広島市民病院内科
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難波 真太郎
広島市立広島市民病院内科
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太田 茂
広島市立広島市民病院内科
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小川 恒由
広島市立広島市民病院内科
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