キャリアモデルの特性−選好関連にみる職業志向性 : ―特性重視方式による結果との比較を通して―
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概要
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職業志向性を測定するために用いられてきたこれまでの研究における方法は,大きく「特性重視方式」と「特性−選好関連方式」に分けることができる.しかし,用いる方式によって結果がどのように異なるのかについての経験的な検討は行われてこなかった.本稿では,両方式による志向導出が可能であり,「特性−選好関連方式」における具体的対象として,豊富な情報を含む「キャリアモデル」が提示されている調査に着目して,この課題についての分析を展開する.データは,アデコ株式会社が2003年に実施した『「はたらく」意識に関するアンケート』による二次データを利用し,キャリア形成途上にあると想定される40歳未満の男女を分析対象とした.志向性を構成する次元を析出するための手法を用いた上で,それぞれの方式による結果を検討したところ,一部は近似した志向を示す次元であることが確認されたが,異なる志向を示す次元や,回答者集団の志向性が異なって解釈されるケースもあった.分析結果をふまえた上で,調査方法上の観点からそれぞれの方式の特質について検討を加えた
- 数理社会学会の論文
著者
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