社会的視座に基づいたサステナブルコンクリートの評価その1:日本のコンクリート産業の調査
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概要
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コンクリートは,社会を支えるインフラ施設の構築に欠かせない基本的な材料であるが,同時に環境への負荷が大きい.この環境負荷を減らすために,コンクリート産業は持続可能な事業活動を採用していく必要があるが,現状では持続可能な事業活動を評価する手法は定かでない.持続可能な事業活動を評価するために,どのような評価基準を採用すべきかを考察するために,コンクリートの性能指標や持続可能性指標など,様々な要因に焦点を置き,日本のコンクリート産業の持続可能性調査を行った.その結果,大多数の調査対象者は,日本のコンクリート産業は持続可能な事業活動を考慮するよう変革すべきであり,そのような変革は日本のコンクリート産業に良い影響をもたらすと考えていることが分かった.耐久性とコスト,特にライフサイクルコストが持続可能な事業活動を評価するのに最も重要であった.コンクリートの性能指標は持続可能性指標よりも全般的に重要であったが,事業環境,土地,消費と生産の様式も重要であることが分かった.持続可能な事業活動の障害もまた明らかとなり,大きな障害となったのは制度的な障害,専門知識の不足であった.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
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加藤 佳孝
東京大学生産技術研究所 都市基盤安全工学国際研究センター
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ヘンリー マイケル
東京大学工学系研究科
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ヘンリー マイケル
東京大学工学系研究科 社会基盤学
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加藤 佳孝
東京大学生産技術研究所
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