シェーグレン症候群における抗M3ムスカリン作働性アセチルコリン受容体抗体のエピトープと機能解析
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概要
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シェーグレン症候群(SS)は唾液腺炎・涙腺炎を主体とし,様々な自己抗体の出現がみられる自己免疫疾患である.SSでは,種々の自己抗体が検出されるが,SSに特異的な病因抗体はいまだ同定されていない.外分泌腺に発現し,腺分泌に重要な役割を果たすM3ムスカリン作働性アセチルコリン受容体(M3R)に対する自己抗体(抗M3R抗体)は,SSにおいて病因となる自己抗体の有力な候補であると考えられ,近年注目されている.我々のグループの研究で,SS患者において,抗M3R抗体はM3Rの細胞外領域に複数のエピトープを有することが明らかとなった.またヒト唾液腺(HSG)上皮細胞株を用いて,塩酸セビメリン刺激後の細胞内Ca濃度上昇に対する抗M3R抗体の影響を解析した.抗M3R抗体の細胞内Ca濃度上昇に対する影響は,抗M3R抗体のエピトープにより異なる可能性が示唆された.以上の結果より,抗M3R抗体は複数のエピトープを有し,唾液分泌への影響はエピトープにより異なる可能性が示された.抗M3R抗体はSSにおける病因抗体としての可能性のほか,診断マーカーや治療ターゲットとなる可能性も期待される.
著者
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松本 功
筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学
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住田 孝之
筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学
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坪井 洋人
筑波大学大学院人間総合科学研究科 先端応用医学専攻臨床免疫学
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松本 功
筑波大学 大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学
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中村 友美
筑波大学大学院人間総合科学研究科
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松尾 直美
筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学
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飯塚 麻菜
筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻臨床免疫学
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