血漿von Willebrand因子マルチマー構成に異常を認めなかったtype 2B von Willebrand病の1家系
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概要
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発端者 (2歳7カ月, 男児) と母親で低濃度 (0.5mg/ml) のリストセチン誘発血小板凝集 (RIPA) の亢進を認めtype 2 B von Willbrand病 (VWD) と臨床診断した. RIPAの亢進を除けば, 彼らの血漿von Willbrand因子 (VWF) レベルと血漿VWFマルチマーパターンはtype1VWDの検査所見と区別する事はできなかった. 出血時間の延長に比較して出血頻度は低く, 出血症状は軽度であった. 遺伝子解析で両者のA1ドメインにtype2B VWDに高頻度に発見される Arg 543(CGG)→ Trp(TGG)の遺伝子変異を認め, 両者ともheterozygoteであると診断した. 出血症状に対する治療方針を確立するためには, RIPAを測定してdesmopressin(DDAVP)の適応があるか否かを診断の早い段階で決定する必要がある. 臨床診断の過程で検査所見の解釈に矛盾が生じた場合は, 遺伝子解析で診断の確定に努めるべきである.
著者
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半田 誠
慶応義塾大学 輸血セ
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半田 誠
慶應義塾大学医学部輸血・細胞療法部
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半田 誠
慶応義塾大学 医学部内科
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半田 誠
慶應義塾大学医学部輸血センター
-
安保 浩伸
慶應義塾大学内科
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滝 正志
聖マリアンナ医科大学 小児科
-
滝 正志
聖マリアンナ医科大学小児科
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半田 誠
慶応大 大学病院 輸血セ
-
半田 誠
慶應義塾大学医学部内科輸血センター
-
富田 幸治
足利赤十字病院
-
半田 誠
慶應義塾大学血液内科
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