リポソームを用いる抗原の競争的免疫測定法
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概要
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蛍光物質(CF: carboxyfluorescein)を包括した抗原結合リポソームを調製し,リポソーム固相免疫測定(LISA: Liposome Immunosorbent Assay)およびリポソーム均相免疫測定(LILA: Liposome immune lysis Assay)を用いて競争的に抗原濃度を測定する方法を提案し,その検出特性に及ぼす種々の条件を検討した.抗原結合リポソーム調製時,活性化リポソームに抗原をカップリングする際漏出するCF量は,導入に用いた架橋試薬のスペーサー長が長くなるにしたがって増加した.抗原結合リポソームへの抗原の固定化量および測定系中に共存するリポソーム結合抗原濃度がLISA競争法の測定感度に影響を与えた.LISA競争法の検出限界抗原濃度は,標識抗体を用いるELISA法に比べて約100倍低く,検出可能濃度範囲は5桁以上におよんだ.LISA競争法は,B/F分離が一回だけですむため迅速,簡便な測定が行える.LILA競争法による抗原測定は,LILA法による抗体測定に比べて検出限界濃度は高いものの,均相競争法による抗原測定が可能であった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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冨岡 寛治
久留米工業高等専門学校生物応用化学科
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熊田 陽一
岡山大・工・生物機能
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加藤 滋雄
神戸大学大学院工学研究科
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冨岡 寛治
久留米高専
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中山 大地
久留米工業高等専門学校 生物応用化学科
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熊田 陽一
神戸大学大学院自然科学研究科 分子物質科学専攻
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冨岡 寛治
久留米工業高等専門学校
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加藤 滋雄
神戸大学大学院自然科学研究科 分子物質科学専攻
-
冨岡 寛治
久留米工業高等専門学校 生物応用化学科
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