人工林の低コスト育林施業の体系化と環境保全機能への影響調査
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概要
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木材価格の低迷等から林業経営の安定のため育林コストの低減が求められている。そのための一手段として強度間伐施業の実施が増加しているが、その残存木や森林環境に与える影響は明らかにされていない。本県の民有人工林面積の55.6%を占めるヒノキ林について、強度間伐施業の実施後概ね5年間における残存木の成長や森林環境に与える影響について調査し、次の知見を得た。① 樹高成長は本数間伐率(上層間伐)が高くなるほど低下する。② ha当たりの材積成長量は本数間伐率(上層間伐)が高いほど少なく、特に間伐率が50%を超え、Ry(収量比数)が間伐実施前に比べて0.16以上低下すると顕著である。③ 強度間伐は陽光の射入を増加させるが土壌の乾燥化を促進するものではない。④ 下層植生は生活型ごとに間伐への反応と表土流亡抑制機能が異なる。
- 高知県立森林技術センターの論文
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