マス類の細菌性腎臓病対策試験
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概要
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現在広く用いられている冷水病原因菌の遺伝子検出用PCR法がBKD検査にも応用可能かどうか、プライマーをRenibacterium salmoninarum検出用に変えて病魚の検査を行い、PCR法と蛍光抗体法の感度の比較を試みた。蛍光抗体法によりBKDと確認されたヒメマス死亡魚の腎臓をPCR法により検査を実施した結果、腎臓を用いて検査する場合、蛍光抗体法は、観察にある程度熟練を要するが、PCR法より感度が若干高いものと推測された。蛍光抗体法とPCR法による検査結果の比較では、両方法とも10E0から10E-5倍希釈で陽性と判定された。しかし,実用的には、蛍光抗体法で100視野あたり15個の細菌が確認され、PCR法でバンドはやや薄かったものの読みとりは十分可能であった10E-4倍希釈までが、両検査方法の限界であり、両検査方法の感度はほぼ同程度と推測された。
- [栃木県水産試験場]の論文