在来水産資源生態調査研究
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概要
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水産資源の自然繁殖による増殖の可能性を検討するため,イワナ・ヤマメの人工産卵場の造成技術の開発を試みた。本年度は,昨年度に引き続き実用的な産卵場の造成に取り組み,イワナ・ヤマメの産卵状況と産着卵の発眼および稚魚のふ化状況の確認を行った。造成した翌日から人工産卵場においてヤマメの産卵行動が見られ,その後,3週目にかけてイワナとヤマメが見られ,10月の4週目には,ほとんどの魚がイワナとなりその産卵行動を多数確認した。下流部の人工産卵場で14箇所,中流部の入工産卵場で38箇所,計52箇所の産卵床を確認した。産卵床の総産着卵数は,6,982粒となり,発眼卵数は,5,702粒で発眼率は81。7±19。1%(n=49)であった。発眼卵数に対するふ化率は,93。9±5。7%(n=8)であった。
- [栃木県水産試験場]の論文