簡易雨よけ栽培によるキウイフルーツ「レインボーレッド」の晩霜被害軽減効果
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概要
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中国系のキウイフルーツ「レインボーレッド」(Actinidia chinensis Planch。)は,種子の周りの果肉色が赤く,糖度が高く良好な食味を有するなどの特性がある。県内では2003年に導入され,「ヘイワード」との受粉や収穫作業の労力分散が可能であること,食味に対する市場評価が高く高単価で取引されていることなどから栽培面積は増加傾向にあり,2010年現在約24haに達している。一般に,キウイフルーツを始めとする落葉果樹では春先の生育開始とともに耐寒性が低下する。近年は気候温暖化の影響により発芽・展葉期が前進化傾向にあり,特に「レインボーレッド」は主要品種「ヘイワード」より展葉期が10日程度,開花期が2週間以上,収穫期が1ケ月程度早い極早生で,晩霜による低温被害の危険性が高まっている。2010年の場合,展葉期は3月21日であったが,その後3月26日深夜から27日早朝にかけて発生した晩霜に遭遇し,既に展葉した多くの新梢が枯死するなどの低温被害を受け,生産量が大きく減少した。しかし,棚面に設置したアーチ型フレームにビニルを被覆した簡易雨よけ栽培では,低温被害が少なく目標収量の約90%を確保できた。そこで,簡易雨よけ栽培が「レインボーレッド」の晩霜被害軽減に及ぼした効果について報告する。
- 2012-03-00
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