複数レベルの学習者を対象とした漢字クラスの授業改善及び教材開発--学習者の学びの活性化のための試み
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概要
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本稿は,漢字クラスにおける,学習者の自宅学習促進のための教材開発,及び,学習者間のインターアクションを活用した練習の導入についての実践報告である。この漢字クラスは,中級と上級レベルの学習者が混在しているために教師が複式で授業を行っているクラスであるが,教師の指導時間が短くて十分な指導ができない,自習時間をうまく活用できない学習者がいるといった問題があった。そこで,これらの問題の解決を図るために予習用教材の開発とグループ学習の導入を試みた。その結果,教師の指導時間の効率化と自習時間の有効活用につなげることができた。そして,この授業改善の過程で自宅学習をも含めた漢字学習全体を構成し直すことによって,学習者の学びを活性化し,理解や定着を促すものに改善することができた。このような漢字学習全体の構成は,複式授業だけでなく,一斉授業においても有効な方法として利用できるのではないかと思われる。
- 富山大学留学生センターの論文
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