短時間学習を意識した初級日本語教材の開発とその効果--初級漢字教科書『留学生のための毎日のKANJI』
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本語教育において,漢字教育は重要である。漢字は語彙の習得とも関連するものであり,また, 日本で生活する留学生の多くは,至る所で漢字を目にするため,習得の必要性を強く感じている。一般に,集中日本語コースでは漢字の体系的な指導がなされているが,コ‐ス内で十分な時間が確保できない場合,文型や語彙の習得に重点を置いて指導がなされるため,漢字は学生が自ら学ぶしかない状況にある。これには,教室における短時間指導に適した漢字教材の不足も関連していると思われる。筆者らは,専門の学習等で多忙な留学生のために,新たに短時間学習型の初級漢字教科書『留学生のための毎日のKAN」I』を開発した。本教材の特徴として,教室における短時間での導入に適している点,また,学生が自学自習しやすい工夫を行った点が挙げられる。本教材による漢字指導を始めた結果,非漢字圏の学生だけでなく,漢字圏の学生からも一定の評価を得ることができた。
- 富山大学留学生センター = International Student Center, University of Toyamaの論文
著者
関連論文
- 中国人学習者に対する漢字教育のための基礎研究--漢字の読み・書きクイズにおける誤答の分析
- 短時間学習を意識した初級日本語教材の開発とその効果--初級漢字教科書『留学生のための毎日のKANJI』
- 日本語初級後半レベルを対象としたモジュール型教科書とソフトウェアの開発
- 理系学部の日本語コース設計と評価に影響する要因
- 中国人学習者向け漢字教材の開発 : 日中同形の漢語形容詞
- 複数レベルの学習者を対象とした漢字クラスの授業改善及び教材開発--学習者の学びの活性化のための試み