寒冷地小麦品種の穂発芽耐性に関するダイアレル分析
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概要
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穂発芽耐性が異なり粒色が赤褐色の小麦7品種・系統を供試して、完全ダイアレル交配を行い、49組合せのF1植物(F2種子)の5-6穂を用いて穂発芽検定を行った。成熟期1日後および6日後の穂は穂発芽検定装置内で11日間の人工降雨処理を行い、穂発芽率を調査した。そして、穂発芽率の逆正弦変換値についてダイアレル分析を行うとともに、組合せ能力を調査した。成熟期6日後の穂発芽率、成熟期1日後と成熟期6日後の平均穂発芽率の各ダイアレル分析では、以下の同様な結果が得られた。分散分析では、相加効果(a項)および優性効果(b項)は有意であったが、正逆交配間差(c、d項)は有意でなかった。また、(Vr、Wr)図の直線回帰式の勾配は1に近く、Wr切片値は期待値に近く、しかも直線関係にあった。このため、母性効果やエピスタシスの影響はなく、単純な相加・優位モデルに適合した。遺伝分散は相加分散が優性分散よりやや大きかったが、環境分散は小さく、穂発芽耐性は相加効果と優性効果の両方により制御された。平均優性度は0.912~0.932で、不完全優位を示した。穂発芽耐性強は主に優位遺伝子により制御され、耐性が中~強の親品種は同じ優性耐性遺伝子を持つと推定された。広義の遺伝率は0.874-0.923と高かったが、狭義の遺伝率は0.517-0.564と中位であった。穂発芽率の一般組合せ能力および特定組合せ能力ともに有意であった。
- 2011-03-00
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