土木における木材の利用拡大と木製堰堤の開発

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「土木」というと、「土」と「木」を扱っている分野のように思えるが、現在では「木」すなわち木材はほとんど使用されず、道路、河川、砂防などの土木事業において建設される構造物にも、通常、コンクリートや鋼材あるいはこれらの複合材料が用いられている。木材が土木材料として使用されていない現状は、土木技術者だけでなく一般にも共通の認識であろう。2006年度の土木分野における木材使用量は103万m3程度であったと推計されているが、建築分野における2,518万m3と比べても少なく、土木工事の規模の大きさから考えても木材がほとんど利用されていないことが明らかである。近年、地球温暖化対策の必要性が高まるにつれて、土木工事においても工事に伴う二酸化炭素排出量削減のための努力が強く求められている。一方、森林には大気中の二酸化炭素を吸収し長年にわたり炭素を蓄積することから、地球温緩化を緩和することへの貢献が期待されている。また、森林を伐って長く利用することで吸収した炭素を長年固定しておくことができることから低酸素社会にふさわしい材料として木材が注目され、最近になって土木材料としての木材を見直し積極的に使おうとする取り組みが進められている。
2010-10-00

土木における木材の利用拡大と木製堰堤の開発

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