奄美産木材の野外杭打ち試験による防蟻性能評価
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概要
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奄美産木材(リュウキュウマツ、イジュ及びイタジイ)を建材やエクステリア等に活用するための適切な保存処理方法を確立することを目的として野外杭打ち試験を実施した。ホウ素化合物、ナフテン酸亜鉛、銅・アゾール系化合物をそれぞれ有効成分とする3種類の防腐・防蟻薬剤を注入処理した杭を、奄美大島(笠利試験地)および鹿児島県本土(吹上試験地)の2か所に設置した試験地に埋設し、半年ごとにシロアリによる食害や腐朽による材の損傷等について調査した。設置後2年経過した時点で評価した結果、相対的に笠利試験地の被害度が高かった。薬剤の中ではホウ素化合物処理した杭が最も高い被害度であった。薬剤の性能は試験地間において若干の違いが見られたが、被害の傾向としては類似しているものと考えられた。また、薬剤の溶脱防止と防蟻性の向上を目的として、ホウ素化合物処理したリュウキュウマツ試験杭にシリコンコーティングを施した杭の野外試験を奄美大島で実施したが、シロアリの食害を軽減することはできなかった。
- 鹿児島県森林技術総合センターの論文
- 2010-03-00
著者
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