凝集性酵母を用いたエタノール生産
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概要
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地球温暖化対策の一つとして、バイオマスエネルギー特にバイオエタノールがわが国においても注目され、2006年5月、新・国家エネルギー戦略で2030年までに国内で使用する自動車ガソリンの全量をバイオエタノール10%混合(E10)に切り替えることが提唱された。一方、世界に目を転じると地球温暖化対策だけでなくエネルギー戦略、農業政策から、バイオマスからのバイオエタノールの生産が脚光を浴び、アメリカ、ブラジルはもちろんのこと中国やヨーロッパでバイオエタノールの増産や開発が急ピッチで進められている。そのため、より安価で生産性の高いエタノール製造技術の開発が望まれ、第1図に示したように従来の回分発酵から遠心分離機を用いた繰返し回分発酵(Melle-Boinot法)、および菌体を循環あるいは循環しない多段連続発酵法が実用化されている。しかし食料高騰に伴い、食糧と競合しない非食糧系およびセルロース系バイオマスからのバイオエタノールの生産が注目され、特にセルロース系バイオマスからの製造技術の開発が緊急の課題となっている。このような現状を踏まえ、世界のバイオエタノール製造技術の紹介とわれわれが長年研究してきた凝集性酵母を用いた連続発酵法や繰返し回分発酵法によるバイオエタノール生産技術の紹介を行う。また、エタノール発酵を中核技術とした資源循環型まちづくりについても紹介する。
- 日本醸造協会の論文
- 2009-09-00
日本醸造協会 | 論文
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