土壌溶液中のケイ酸濃度と水稲のケイ酸吸収量との関係

概要

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水稲に対するケイ酸の効果については、耐冷性の改善や斑点米被害の低減、玄米の低タンパク化や収量性の向上、光合成速度の低下抑制による乾物生産の向上等が報告されている。したがって、必要に応じたケイ酸の施用は、水稲の生産性向上の面から非常に重要である。施用が必要か否かは、根域土壌のケイ酸含量の多少によって判断すべきである。作付前の施用の判断は、土壌分析によるケイ酸の評価で対応が可能である。しかし、近年ケイ酸の追肥施用について検討されているが、追肥施用の診断のために作付中の水田において土壌を採取し分析することは、乾燥・調製作業に時間を要するため実用性に乏しい。一方、園芸作物で根域の養分診断に採用されている減圧ポーラスカップ法によると、簡易迅速に養分診断のための土壌溶液を得ることができる。作付中にポーラスカップ法によって得られる土壌溶液のケイ酸濃度の高低が水稲のケイ酸吸収に反映されるものであれば、ケイ酸追肥を前提とした診断に有効なものとなりうる。本研究ではケイ酸質資材の施用量が異なる水田において、ポーラスカップを用いて採取した土壌溶液中のケイ酸濃度の推移を調査し、水稲のケイ酸吸収量との関係を検討した。
福岡県農業総合試験場の論文
2009-03-00

土壌溶液中のケイ酸濃度と水稲のケイ酸吸収量との関係

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