麦焼酎粕濃縮液を混合したTMRサイレージの発酵品質および乾乳牛の嗜好性
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概要
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麦焼酎粕濃縮液がTMRサイレージの発酵品質および乾乳牛の嗜好性に及ぼす影響について、対照区、10%区(麦焼酎粕濃縮液を10%混合)、20%区(同20%混合)の3区で比較した。パウチサイロ試験の結果、対照区は貯蔵期間3日でガス発生によりパウチ袋が膨張し、63日では白カビが発生した。一方、10%区および20%区においては、63日でもガスおよびカビは発生しなかった。pHは、14、28、63日のいずれの貯蔵期間でも、10%区および20%区は、対照区より有意(P<0.05)に低かった。乳酸含有率(%FM)では、貯蔵期間14日で10%区が3.62と他の2区より高く(P<0.05)、28および63日では、10%区および20%区が対照区より高かった(P<0.05)。酪酸(%FM)について、63日で対照区が20%区よりも有意(P<0.05)に高かった。VBN(%)は、いずれの貯蔵期間でも20%区が他の2区よりも有意(P<0.05)に高かった。麦焼酎粕濃縮液を混合したTMRサイレージの品質評価にはフリーク評点が適するものと考えられ、63日において対照区が61.7点と、他の2区より有意(P<0.05)に低かった。乾乳牛の嗜好性について、給与後0-45分の乾物摂取量は、10%区2.19kg、対照区2.04kg、20%区1.98kgの順で、各区間に有意差はなかった。以上、麦焼酎粕濃縮液を混合したTMRサイレージは、乾乳牛の嗜好性に影響を及ぼさず、発酵品質は良好であることが明らかとなった。
- 2009-03-00
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