idal Basinにおける分散係数について
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概要
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瀬戸内海や東京湾、伊勢湾、有明海は、半閉鎖的な海域と呼ばれ、周辺には大都市や工場地帯が密集している。そのため20世紀の後半には水質や底質の汚濁が進行し、公害と言われるような重大な社会問題が表面化した。これらの海域は、外海から潮汐が進入し潮流が卓越していることから、英語ではtidal basinと呼ばれるが、それに相当する適当な日本語はないようである。本研究では潮流(主に半日周潮成分)の卓越する内湾を対象としているが、そのような内湾をここでは"tidal basin"として英語をそのまま適用する。本研究では、曖昧さを避けるために、物質分散のレビューをしながらその考え方を明確にし、それを踏まえて瀬戸内海などのtidal basinにおける物質輸送に関わる物質分散、および、分散係数の算出法を丁寧に検討した。さらに、従来は無視されてきた振動流による分散係数の算出に新たな概念を導入し、現場海域における潮流による物質分散の可能性を解析しながら、瀬戸内海の分散係数の成因解明を目指した。
- 2006-11-00
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