ダイズ・コムギ立毛間播種栽培における帰化雑草ハルザキヤマガラシ、カミツレモドキ、イヌカミツレの出芽特性とその防除
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
北東北地域では、コムギを9月に播種し、翌年7月に収穫する。そのため、圃場占有期間が長くなり、他の作物を作付しにくくなるので、コムギの連作が長期化する。冬作物の連作は作物の生育に同調した生活史をもつ越年型の雑草の増加を招き、近年には、ヨーロッパ原産の帰化雑草ハルザキヤマガラシ、カミツレモドキの秋播きコムギ畑での発生がみられる。北海道のコムギ畑ではヨーロッパ原産の越年型帰化雑草イヌカミツレが発生している。これらは春季と秋季に出芽し、害を及ぼすが、この対策として上記3草種の単作コムギにおける出芽特性と除草剤処理の効果が調査され、リニュロンやアイオキシニルを用いた防除体系が提示されている。近年、1年1作の作付け体系を主としていた北東北地域においてダイズとコムギを前作物の収穫前に播種する立毛間播種栽培法が確立され二毛作が可能となった。立毛間播種栽培の第2作目以降では、収穫前の前作物の立毛条間に次作物を播種するため、播種から前作物の収穫までの2週間から1ヵ月間を間作状態とする。そのため、雑草対策に慣行栽培のように土壌処理型除草剤を利用できない。また、乗用管理機を転用した部分耕播種方式の立毛間播種機を用いると、同一圃場内に作物を条播した耕起部と前作物条の不耕起部が混在するため、コムギの単作とは異なる環境条件が生じる。立毛間播種栽培法の普及に備えて、蔓延の危惧される帰化雑草の防除対策が必要となる。本研究では、上記3草種の制御に関する知見を得る目的で、ダイズ・コムギ立毛間播種栽培における3草種の出芽特性を明らかにするとともに、茎葉処理型除草剤と中耕による防除法を検討した。
著者
関連論文
- ダイズ・コムギ立毛間播種栽培における帰化雑草ハルザキヤマガラシ,カミツレモドキ,イヌカミツレの出芽特性とその防除
- 北東北地域のコムギ作における帰化雑草ハルザキヤマガラシ(Barbarea vulgaris R.Br.),カミツレモドキ(Anthemis cotula L.),イヌカミツレ(Matricaria inodora L.)の出芽時期と防除体系
- 第5回畑作雑草研究会(日本雑草学会第44回大会「小集会」雑草利用研究会)
- 15-3 水田への有機物施用による雑草制御 : 土壌溶液中の二価鉄が、イネ科、カヤツリグサ科、ミズアオイ科雑草の生育に及ぼす影響(15.水田土壌肥よく度,2007年度東京大会)
- "Weed Science"第48巻1〜3号の内容紹介
- "Weed Science" 第47巻4〜6号の内容紹介
- 東北地域における帰化雑草ハルザキヤマガラシ (Barbarea vulgaris R. Br.) の分布
- 60 土壌水分と埋土深がハルザキヤマガラシ根断片の萌芽に及ぼす影響
- 土壌水分と埋土深がハルザキヤマガラシ根断片の萌芽に及ぼす影響
- 28 ベンタゾンが東北地域における主要ダイズ品種の生育に及ぼす影響
- 23 空間占有体積の異なる水稲品種の後発タイヌビエに対する抑草力の差異(1-(3)雑草害、競争、他感作用)(1. 雑草)
- 37 草型の異なる水稲品種群落内におけるタイヌビエの出芽時期と種子生産量
- 空間占有体積による水稲品種のタイヌビエ抑草力評価法 : 第2報 評価試験の設定および適用条件
- 空間占有体積による水稲品種のタイヌビエ抑草力評価法 : 第1報 空間占有体積測定法
- 草型の異なる水稲6品種とタイヌビエとの競合関係にみられる年次間差異
- 16 水稲品種の草型の差異が発生時期の異なるタイヌビエの生育に及ぼす影響
- 水稲品種の草型の差異が発生時期の異なるタイヌビエの生育に及ぼす影響
- Tolerance of Rice (Oryza sativa L.) and Echinochloa Weeds to Growth Suppression by Rice Straw Added to Paddy Soil in Relation to Iron Toxicity
- "Weed Research"第47巻1〜3号の内容紹介
- "Weed Science"第46巻4, 5および6号の内容紹介
- "Weed Science"第46巻1, 2および3号の内容紹介
- "Weed Science"第45巻4, 5および6号の内容紹介
- "Weed Science"第45巻1, 2および3号の内容紹介
- "Weed Science"第44巻3および4号の内容紹介
- "Weed science"第44巻1および2号の内容紹介
- 32 水田畦畔の植生管理におけるシロツメクサの利用 (1)シロツメクサの生育に対する除草剤の影響
- 水田畦畔の植生管理におけるシロツメクサの利用 : (1)シロツメクサの生育に対する除草剤の影響
- ダイズ品種「タチユタカ」のベンタゾンによる薬害は有機リン系殺虫剤MEPの近接散布で強まる
- 1 水田への有機物施用による雑草制御 : 第四報 土壌pHが、イネ、タイヌビエ、及びイヌビエの初期生育に及ぼす影響(北海道支部講演会,2008年度各支部会)
- 15-18 水田への有機物施用による雑草制御 : 第五報 米ぬかを添加した土壌の溶液が、イヌホタルイ、ミズアオイ、コナギの発芽に及ぼす影響(15.水田土壌肥よく度,2009年度京都大会)
- 水稲根が有する鉄過剰耐性機構 : 第二報 タイヌビエ、イヌビエとの比較
- 1 水田への有機物施用による雑草制御 : 第二報 土壌溶液中の二価鉄が、イネ、タイヌビエ、及びイヌビエの出芽に及ぼす影響(北海道支部講演会,2007年度各支部会)
- P15-5 水田への有機物施用による雑草制御 : 第三報 稲わら添加によるイネ、タイヌビエ、及びイヌビエの初期生育抑制と二価鉄との関連(ポスター紹介,15.水田土壌肥よく度,2008年度愛知大会)
- 有色米品種における交雑粒の玄米色および漏生種子の発芽
- 33 積雪寒冷地におけるタイヌビエの許容残草量と土中種子数推移の予測に基づく要防除水準
- 22 積雪寒冷地水田におけるタイヌビエの種子生産量と土中種子数の増減予測モデル(1-(2)生理、生態、形態)(1. 雑草)
- 21 積雪寒冷地水田におけるタイヌビエの土中種子数の推移(1-(2)生理、生態、形態)(1. 雑草)
- 69 積雪寒冷地水田におけるタイヌビエ種子休眠性の季節変化
- 積雪寒冷地水田におけるタイヌビエ種子休眠性の季節的変化
- 東北地方におけるスルホニルウレア系除草剤抵抗性アゼナ類2種1変種の出現と各種除草剤に対する反応
- 23 積雪寒冷地の水田土壌中におけるタイヌビエ種子の休眠性と代かき後の発生数
- 積雪寒冷地の水田土壌中におけるタイヌビエ種子の休眠性と代かき後の発生数
- 91 タイヌビエ生育量を抑制する水稲草型形質の時期別解析
- 61 寒冷地の積雪下水田におけるノビエ種子の生存状態
- タイヌビエ生育量を抑制する水稲草型形質の時期別解析
- 寒冷地の積雪下水田におけるノビエ種子の生存状態
- 85 寒冷地における水稲の草型の差異とタイヌビエの生育量の関係
- 38 寒冷地における水稲湛水直播栽培の新除草体系
- 7 スルホニルウレア系除草剤抵抗性アゼナ類の防除
- 2 ミズアオイMonochoria korsakowiiの数種スルホニルウレア系除草剤に対する反応
- 寒冷地における水稲の草型の差異とタイヌビエの生育量の関係
- 寒冷地における水稲湛水直播栽培の新除草体系
- スルホニルウレア系除草剤抵抗性アゼナ類の防除
- ミズアオイMonochoria korsakowiiの数種スルホニルウレア系除草剤に対する反応
- 顆粒水和剤(NC-355)の希釈水量、拡散性及び抵水温条件における除草効果
- 119 顆粒水和剤(NC-355)の希釈水量、拡散性及び低水温条件における除草効果
- スルホニルウレア系除草剤とシハロホッブプチル等を混合した剤の異なる水深におけるノビエの除草効果
- 2 スルホニルウレア系除草剤とシハロホップブチル等を混合した剤の異なる水深におけるノビエの除草効果
- 36 空間占有体積による水稲品種のタイヌビエ抑草力評価法 : 第2報 評価試験の設定および適用条件
- 35 空間占有体積による水稲品種のタイヌビエ抑草力評価法 : 第1報 空間占有体積測定法
- 25 草型の異なる水稲6品種とタイヌビエとの競合関係にみられる年次間差異
- 東北地域におけるダイズ品種のベンタゾンに対する反応
- 14 播種様式の異なる直播水稲の初期生育と除草剤に対する反応
- 播種様式の異なる直播水稲の初期生育と除草剤に対する反応
- ホタルイ属水田多年生雑草シズイ(Scirpus nipponicus Makino)の水田における種子からの発生と種子の休眠・発芽
- 抑草剤を利用したイネ科植生主体の畔畔の管理法
- 114 水稲種子の老化に関する生理学的研究 : 第1報 貯蔵種子の発芽過程における炭水化物と遊離アミノ酸含量
- 47 抑草剤を利用したイネ科植生主体の畦畔の管理法
- 水稲乳苗の初期生育に及ぼす除草剤の影響 : 育苗日数による差異および移殖時の根切除処理の影響
- 47 アイガモとササニシキのマルチラインを利用した積雪寒冷地における特別栽培米生産
- 1 水田への有機物施用による雑草制御 : 第六報 土壌溶液中の揮発性有機酸及び二価鉄が、コナギの発芽に及ぼす影響(北海道支部講演会,2009年度各支部会)
- 1 水稲乳苗の初期生育に及ぼす除草剤の影響 : 育苗日数による差異および移植時の根切除処理の影響
- Effects of ferrous iron (Fe) on the germination and root elongation of paddy rice and weeds
- Mode of reproduction of Barbarea vulgaris in two different habitats in Tohoku, Japan
- 飼料用イネや米粉等の新規需要米向け多収水稲品種の4-HPPD阻害型水稲除草剤に対する感受性
- タイヌビエの混入が泌乳牛における稲発酵粗飼料の嗜好性に及ぼす影響
- 水田土壌への稲わら添加がイネ、タイヌビエ、及びイヌビエの初期生育に及ぼす影響
- ダイズ・コムギ立毛間播種栽培における帰化雑草ハルザキヤマガラシ、カミツレモドキ、イヌカミツレの出芽特性とその防除
- 東北地方における帰化雑草ハルザキヤマガラシおよびカミツレ類の生態と防除
- 北東北地域の飼料イネ栽培におけるタイヌビエの許容残存量
- 瀬戸内地域のダイズ栽培における播種前の地下水位制御による雑草制御の検討
- 農村畦畔の法面における二重ネット工法によるシバ在来品種「朝駆」植栽の検討
- 北東北地域の飼料イネ栽培における深水と除草剤による雑草防除の検討