東北地域におけるダイズ品種のベンタゾンに対する反応

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東北地域で栽培されている主要な品種を含むダイズ24品種について,ベンタゾンナトリウム塩液剤の処理がダイズの初期薬害と生育・収量に及ぼす影響を2年間の圃場試験により検討した。新2号と操は,最も感受性が高く,枯死する個体も見られた。タチユタカ,ゆめみのり,新4号の3品種は,感受性が高く,縮葉,黄化,褐変,落葉などの激しい薬害症状を示した。東北地域の主要品種であるスズカリ,スズユタカ,タチナガハ,ナンブシロメ,ミヤギシロメおよびリュウホウを含む19品種は,比較的耐性であり,薬害の程度は軽かった。ベンタゾン液剤による薬害は収量に影響を及ぼす場合があり,処理20日後の生育量減少比率が高いほど収量は減少した。感受性の高いタチユタカの初期薬害は,処理後の日照時間が長いほど,あるいは日射量が多いほど強くなり,その程度はダイズ5〜6葉期処理に比べて2〜3葉期処理において大きかった。薬害によるタチユタカの減収は主に稔実莢数の減少によるものであったが,気象条件の影響で特に薬害の激しかった区では, 一莢粒数も減少したために大きく減収した。タチユタカとリュウホウにおいて,ベンタゾン処理前の湛水管理は初期薬害を助長しなかった。
日本雑草学会の論文
2006-03-20

東北地域におけるダイズ品種のベンタゾンに対する反応

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