名古屋種初生ヒナの羽性鑑別の精度
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概要
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本研究では愛知県農業総合試験場において系統造成している名古屋種の速羽性系統(NG5系統)の雄と遅羽性系統(NG6系統)の雌を交配させて得られた初生ヒナについて羽性鑑別の精度を調査した。試験1では初心者と熟練者による羽性鑑別の精度を比較した。その結果、性判別の適合率は初心者で96.4%、熟練者で99.3%と、熟練者の方が初心者と比べて、羽性鑑別の精度が高い傾向が認められた。試験2は6回の孵化にわたって羽性鑑別の精度を調査した結果、平均の適合率は99.2%であった。さらに、誤判定した個体の翼部の形態を調査すると、下羽(主翼羽)が上羽(覆主翼羽)よりもわずかに長い雄を速羽性と判定していることが明らかになった。試験3では下羽が上羽よりもわずかに長い個体は遅羽性と判定するように判定基準を変更して、羽性鑑別の精度を調査した。その結果、性判別の適合率は100%となり、羽性鑑別の精度を改善することができた。以上のことから、当場で系統造成している名古屋種の速羽性系統の雄と遅羽性系統の雌の交配により得られた初生ヒナは羽性鑑別を実用するのに十分な性能を有していることが確認できた。
著者
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