タイベック(R)資材を利用した高品質果実生産技術開発の試み
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概要
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マルチング資材であるタイベックシートは、ミカン栽培では果実品質向上を目的として全国的に広く利用されているが、落葉果樹類での利用はあまり進んでいない。しかし、その特性から、カキやブドウの栽培にこの資材を利用することで光合成量の増加による糖度の上昇、反射光および樹冠下の温度環境の改善による着色促進効果が期待できると考えられる。そこで本研究では、タイベック素材の農業資材(タイベックシートおよび同素材で作られたブドウ傘)を用いたブドウおよびカキの高品質果実生産技術の開発を試みた。その結果、ブドウではシートおよび傘の単独使用では着色や糖度上昇に十分な効果が得られなかったが、非透水性タイベックシートとタイベック傘の併用により着色改善と糖度上昇の両立が図れる可能性が示唆された。また、カキでは、着色期における透水性タイベックシートの使用により、果実品質を損なうことなく着色を早め収穫期を促進させることができた。以上の結果から、タイベック素材の農業資材を利用することで高品質果実を生産できる可能性が示唆された。
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