徳島における消防防災ヘリのドクターヘリ機能運用一年間の総括
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概要
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徳島県において,消防防災ヘリコプター(以下防災ヘリ)のドクターヘリ機能運用が平成20年8月1日より開始され1年が経過した.これは医師が防災ヘリに搭乗し,現場に赴いて傷病者に救命処置等を行い医療機関へ搬送するものである.運用は年間365日,午前8時30分より午後5時15分までである.県内全域がその対象となり,平成21年7月31日までの1年間に計51回,52名のヘリ搬送が行われた.すべての傷病者は徳島赤十字病院へ搬送され,救急隊からの直接要請が9件あった.主な搬送地域は,陸路搬送でも時間のかかる県南部及び山間部からが大部分を占めていた.疾患別では脳血管疾患が33%,外傷が29%,循環器疾患が25%であり,全体の13%が死亡した.ヘリ要請から医師が同乗して当院を出発するまでの時間は,前半6ヶ月は31分,後半6ヶ月では22分となっており短縮されつつある.今後も,覚知早期から消防防災航空隊への仮要請を行い,機内装備の見直しなどを進め,出動時間の短縮を図ってゆく.またヘリ搬送に関する啓蒙をすすめ,ドクターヘリも見据えた運用形態を検討してゆきたい.
- 2010-03-25
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