パンタグラフを流れる雑音電流のフィルタインパルス応答を用いた離線率の推定
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概要
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列車集電部の離線率(列車走行時間に対するこの間に生じた全アークの累積継続時間の比)を測定することは,集電性能はむろんのこと,集電材料の摩耗量や電波雑音・騒音発生量などを予測・評価する際に役立つ.筆者らは,パンタグラフの雑音電流に対する帯域フィルタのVHF帯1周波だけのインパルス応答を用いる離線率の推定法を考えた.本論文で提案する推定原理は,離線アークに伴う雑音電流のフィルタインパルス応答のうち一定許容範囲に入る連続二組の極大間隔がアークまたは無アークの継続時間にほぼ対応することを利用し,これの逐次推定に基づいている.計算機シミュレーションの結果,本方式によって離線率はアーク生起回数と無関係にほぼ正しく推定し得ることが確認できた.更に,推定原理に基づく離線率の概算式を導出し,これの計算値がシミュレーション結果に大略一致することから,同推定法の理論的な妥当性を裏付けることもできた.
- Institute of Electronics, Information and Communication Engineersの論文
- 1987-03-00
著者
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