鉱区料の過去と現在 : コーンウォール公領の事例
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概要
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工藤教和教授退任記念号論文鉱業において, 鉱山地主(鉱物賃貸者)と資本・労働・鉱物採掘技術の供給者(鉱物賃借者)との間には基本的な対立関係が存在する。その関係は, 地上の不動産賃貸に関する諸取り決めの場合と同様であるが, いくつかの点で大きく異なっている。鉱業企業が支払う「賃借料」は, たいていの場合, 一次産品市場の状況を考慮した複雑な交渉に基づく操業に関する詳細な諸取り決めだけでなく, 生産量に対する鉱区料, そして賃貸者から要求された生産物の取り分という形態を採る。本稿は, 上記の関係のバランスが今日どのように機能しているかを検討する。また, 19世紀後半のイギリスにおける主要な鉱山地主とその鉱物の賃借者との経験を検討することによって, その関係が長期的にどのように変化したのかを考察する。本稿で取り上げるコーンウォール公領は, 南西イングランドにおける鉱山地主の代表的な事例である。また, 本稿では, 19世紀後半における鉱物賃貸借をめぐる諸取り決めが鉱業の効率性に与えた影響について, 概括的なコメントが提示される。
- 2011-12-00
著者
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