【消化器疾患におけるアポトーシスを見直す】 抗癌剤はどのような分子機構を介してアポトーシスを誘導するのか?
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概要
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雑誌掲載版多くの抗癌剤は癌細胞におもにアポトーシスを誘導することでその作用を発揮する。抗癌剤によって誘導されるアポトーシスの多くはカスパーゼ経路を介することが報告されており、ミトコンドリアやデスレセプターを介するシグナルがカスパーゼ経路の活性化に関与している。さらに、さまざまなキナーゼによるシグナル伝達経路の活性化が抗癌剤によるアポトーシスの制御に重要な役割を果たしており、とくにストレス応答キナーゼであるp38 MAPKを介する経路の活性化は、抗癌剤による細胞の損傷をアポトーシスシグナルへと変換し、アポトーシス誘導過程において重要であることが明らかになってきた。抗癌剤がアポトーシスを誘導する分子機構を解明することは、抗癌剤の効果増強や副作用の軽減、分子標的薬などの新規薬剤開発にも役立つものと期待される。
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