かしこい携帯電話の活用についての授業開発 : 小中高連携の消費者教育実践
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概要
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これからの情報化社会を生きる児童・生徒にとって,消費者教育の一環として,携帯電話について正しい知識を持ち,自分で判断し活用できる力を育成していくことは重要な教育課題である。そこで,本研究は,子どもの目線から携帯電話の活用について考え,児童生徒自身が携帯電話とのかかわり方を考え,意思決定していく力を身につけていくために,小中高が連携し,互いに学び合うという形態の授業開発を試みた。まず,小・中・高校の各発達段階における携帯電話の活用状況等について,質問紙調査を実施した結果,携帯電話の所持率の上昇と共にその機能の活用等に関する発達段階の違いがあることが明らかになった。そこで,高校においては,中学生向きの携帯電話についてのプレゼンテーションを作成し,中学生と高校生による交流授業を行った。続いて,中学生はその経験を生かし,小学生向きの「ケータイすごろく」を作成し,小学生と中学生による交流授業を行った。本研究で開発した小・中・高校連携の消費者教育の一環としての携帯電話の活用を学ぶ授業実践は,児童生徒にとって互恵性のある学びであったこと,生活現実に沿った主体的な学びであったことが明らかとなった。
著者
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