児童生徒の発達段階別にみる住生活における家族との関係性
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概要
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本研究では,住生活における家族との関係性という観点から教材開発していくための基礎資料を得るために,調査を実施した。「大切な場所について」「家族との会話とその場所について」「家族と関わる場(所)の認識について」の三つの視点から質問項目を設定し,千葉市内の小・中・高校生合計217名を対象に調査を行った。その結果,リビングや自分の部屋は,住まいの中で特有の役割を果たす場であり,発達によりこれらの重要度の割合が変化することがわかった。また,家族との会話内容については,母親との会話内容は全体的に父親より高い数値を示しているが,「遊びや趣味」「学校や先生」「友だち」などの会話内容については中学から高校で大きく下がるなど,会話の対象や発達段階による違いが明らかとなった。会話の多様性についても,発達段階・性別によって,親との会話内容の幅の広がりや関わりの希薄化などの特徴が示唆された。加えて,家族と関わる場(所)の認識に関しては,学校段階・性別によって差異が見られ,この認識は,親との会話内容の多様性と関連していることも示された。
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