「教師教育者のコミュニケーション方略変容が学生のクラス参加に与える影響」 : 課題探究型アクション・リサーチを通して
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概要
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本稿執筆者は、日本語教員養成過程を受講する学生の自発的な発話が少ないことに関して日々疑問を抱いていた。それは、教師側による問題なのか、それとも学生側に起因する問題なのかも不明瞭であり、その結果教室内で起こる事象に関してもある種「運任せ」としていた。2004年から「日本語教師教育者のためのオンライン研修プロジェクト」という教師教育者のためのオンライン上での研修に参加することとなり、その研修の一環としてアクション・リサーチを実施し、教員養成課程での自身の授業を客観的に見つめなおし、改善へ繋げるという機会を得た。そこで本稿は、前掲の研修の一環として行われた教員養成課程科目内でのアクション・リサーチのみを取り上げ、実施者である本稿執筆者がアクション・リサーチを通し、その授業内でどのような内省を行い、どのように変容していったかについての詳細な記述を目指した。加えて、その一連の過程に詳細な考察を与えることで執筆者が置かれていた状況を浮き彫りにし、授業の改善へと繋げる一例を示すことも目標とした。The author of this paper faced an issue which arose in his class and he wanted to solve it. The main issue was that Japanese students taking a Japanese teacher training programme at university did not participate in class very positively. Clearly it is difficult to change such a situation dramatically and quickly within a short period of time. Therefore as a first step, in order to clearly identify the issues in the classroom, exploratory Action Research (AR) was introduced to the class. Since AR clarifies the issues, the AR conductor is able to plan the next step to solve them. This paper mainly reports on the process of the AR and how the conductor himself changed through it. Concrete solutions for the issues in this context are also suggested. Showing such a practical case could be an example in how to become an independent teacher.
- 北海道大学留学生センター = Hokkaido University International Student Centerの論文
著者
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