奈良教育大学生の「心に残った思い出の本」に関する書誌学的考察 ―日本十進分類法(NDC)に基づいて―
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概要
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本報告では学生の「心に残った思い出の本」に関する書誌情報を分析し、学生の読書傾向を考察する。分析方法は、まず初めに学生が発表した本を日本十進分類法(NDC)にしたがい分類した。その結果、9類文学(一般書)が最も好まれ、続く2番目はE絵本、3番目は9類文学(児童書)であることが明らかになった。さらに、それぞれの類を検証すると、1類では人生訓.教訓、2類では伝記、3類では教育、4類から8類では学生の専攻や部活動及び趣味に関する本が紹介された。9類文学(一般書)は人気作家やヤング***分野の読みやすい作品が好まれており、9類文学(児童書)は不朽の名作といわれるものから、近年に刊行されたベストセラーまで幅広く読まれていた。また、教師と児童生徒のふれ合いを描いた物語に感銘を受ける傾向がみられた。一方、E絵本はロングセラー絵本が複数の学生に支持されており、自分と親しい他者との思い出を重ねながら紹介する傾向にあることが考察された。
- 2011-03-31
著者
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