ファンタジー教材の「読み」と「書き」の連動に関する基礎的研究 -エブリデイ・マジックに着目して-
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概要
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現行(平成14年度版(2002))の小学校国語科教科書には文学的文章として、ファンタジー教材が採択されている。文学的文章の中でもリアリズムの文学教材は指導のポイントを逐次つかんでいるのに対し、ファンタジー教材はリアリズム教材とひとくくりにされた指導が行われている。しかし、元来ファンタジーは構造において他の文章とは異なる特質をもつ。本研究では、ファンタジーの構造価値に着目して、構造(〈骨格〉〈通路〉)を使ってファンタジー(エブリデイ・マジック)を書くことを提案する。「読み」に偏りがちであったファンタジー教材であるが「読み」と「書き」を連動させ、感性と技法を磨くことで、新たな文学性を享受でき、より学習の効果が期待できると考える。ファンタジー教材に関してはファンタジーの研究が不可欠であり、共通理解の基準を図るため、ファンタジーを広義のファンタジーとジャンルとしてのファンタジーに分けた。その考察の上で、ファンタジー(エブリデイ・マジック)をどのように書くか、仮想実践例で示している。
- 奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センターの論文
- 2004-03-31
著者
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