健康と病気の社会的比較:文献的考察
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概要
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主に病気に代表されるストレス状況下で社会的比較が果たす役割について、健康状態の自己認識、病気への対処、治療と援助、の3側面にわたり、これまでに集積されてきた実証的知見を概観した。その結果に基づき、(1)社会的比較を通じた自己認識には、事実に即して冷静かつ知的に自己を認識する即実的自己認識と、肯定的な自己感情を得るための快楽的自己認識が想定されるが、その2つの機能をもった社会的比較が上記3側面のいずれにおいても作用していること、および、(2)その際の自他関係認知の基本的な軸として、自他の違いを強調する方向と自他の類似を強調する方向とがあることを指摘した。
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奈良大学 | 論文
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