ロマン派の光芒
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概要
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ノヴァーリスはドイツロマン派の極星である。彼は十八世紀後半に生まれ、騒乱の時代に育ち、成人しては世俗的な仕事の傍ら創作活動に励み、十九世紀の初年に、その短い生涯を終えた。生存時はほとんど巷間に知られる存在ではなかったが、死後次第に評価され、やがて「青い花」の詩人として蘇生し、今やドイツロマン派を代表する鬼才として名を竹吊に垂れている。ノヴァーリスの作品は今日では断簡零墨に至るまで、全集もしくは選集として公刊されている。しかるに、その邦訳は極めて少ない。概して彼の作品は、大衆一般向きではないから、今後もごく一部の人々にしか読まれないだろう。階しむべき傾向である。筆者はドイツ遊学中に偶々彼の作品を目にして、その奇才に驚嘆し、瞠目した。爾来折に触れてその作品集を経いているが、未だに詩人の全体像を把握するに至らない。ノヴァーリスとは、一体如何なる精神の持ち主だったのか。彼の作品並びに彼に関する資料から、その人間像を考察するのが、本文を草する筆者の眼目である。
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奈良大学 | 論文
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