詩と志
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
知命を過ぎたこの頃、私はよく色々な疑念に捕われる。殊に眠れぬ夜などに自分の来し方を振り返る時、そぞろに不安な想念の虜となる場合が少なくない。自分は、何故、今、ここ、にいるのか。これは年少の日から今日まで折にふれて繰り返し脳裏に去来する自問だが、その答えとなると未だに模糊として判明しない。しかし老いが身に迫っている現在、そうした自己存在の意義についていつまでも手をこまねいて弧疑しているわけにもゆかない。そこでもっと具体的な問題から着手するのが賢明かと思い、これまで生業としてきた自らの学問に限定して、その由来と課程と成果を根本的に問い直すことから始めることにした。まず手始めにゲーテの『若きヴェールターの悩み』を取り上げて、続いてノヴァーリス、ヘルダリーン、シュライアマッハー等の詩人の作品を順次検討する。これは我が学問の自己検証の試みであり、また我が人生の「なかじきり」でもある。
- 奈良大学の論文
奈良大学 | 論文
- 文化的自己観と高齢化に対する態度
- 日本人成人の相互独立性--クラスタ分析による類型的理解の試み
- 社会的比較に於ける自己卑下傾向と 相互独立性-相互協調性との関連
- 相互協調的自己観と内集団バイアス
- 大脳半球性のパターンに関する研究