Yellowstone National Parkの大火災とその後の経過
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概要
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Yellowstone 国立公園はアメリカ合衆国中西部のWyoming州を中心に、一部Montana・ Idaho州にまたがる世界最古の国立公園(1872年設置)である。その面積は2,221,772Acres(9000㎡で日本の四国のほぼ2分の1)に及び、広大な原生林と多くの間欠泉や温泉とBison, Moose, Bear, Elk等貴重な野性動物の生息地として著名である。地形的には、GreatRocky山中に当り、特にこの一帯は巨大な火山地域を形成しており、公園中央部のイ***ーストソ湖はカルデラ底に湛えた湖である。本国立公園は、原生林におおわれた広大な森林公園であるため、毎年どこかで落雷による火災が発生している。しかしながら、1988年夏の火災は、多数ヶ所で発生し、長期にわたって延焼したため、開園以来最大規模の大森林火災となり、焼失面積は1,415,590Acresに達してしまった。その被害は、火災による樹林自体の焼失のみならず、原生林を中心とした自然景観の破壊、野性動物の焼死や次年度出産数の減少、地元観光産業への悪影響等、自然・社会の両面にわたり大きな打撃をあたえた。筆者は、この大火災発生5年前に2回(1983年5月と同年8月)地形・地質調査のためこの地域を訪問した経験があり、この大火災に注目し、発生から鎮火までほぼ3ヶ月間にわたってその関連ニュースを追っていた。さらにその後もこの火災に関する若干の報告書を手に入れ読んでいたが、大火災から3年後(1991年7月)に、U.S.Aでの地形調査の際に再訪し、火災後の変化の状況を観察することができた。またその折、多くの資料や文献も入手することができた。そこで、この機会に筆者の観察してきた大火災地域の状況や文献を通して、この火災時と現状を現地ではどう捉えているのかを探ってみた。さらにこの大火災を通して、U.S.Aにおける自然観、および国立公園の管理や自然保護の進め方が、日本のそれとどのように異なっているかについて筆者の感じた点を整理しておくことにした。
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