2律背反の教育的意義についての若干の考察
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概要
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教育理論は教育実践と密接に関係し、現実の教育実践を導きうる現実的有効性をもたねばならない。しかるに、現実の教育においては理論と実践は乖離状態にある。このような状況を改善するためにわれわれは現実的有効性をもつ教育理論を求めねばならない。そこで、本論文では、人間及び人間のかかわるさまざまの事柄における二律背反をとりあげ、その二律背反における対立が人間形成の大きな力となっていることを明らかにした。そして、このような人間にかかわる二律背反における対立は相対的なものであり、何らかの方法でその対立を統合化することによって解消することが人間の成長・発達のエネルギーを導き出すことを明らかにした。そのためのはたらきかけが教育的はたらきかけそのものなのである。現実的有効性をもつ教育は、このような人間の本質である二律背反の統合化にかかわるものでなければならない。
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