淀川流域の水収支
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概要
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我国の水資源は,赴湯水の如く使う、などという諺にも見られるように,長い間,豊富であると信じられてきた.しかし,降水や流出の特性を考えると,水が地表に存在する期間が極めて短く,かつその分布が,地域的・季節的に偏在している.このような事実に基ずいて,一人当りの水の量を諸外国と比較すると,我国の水資源は一概に豊富であるとは言い難い.古くから,治水・利水両面に於て,水からの防禦,水の獲得に関する対策がとられ,現在でも,そこに起因する問題,あるいは新たな問題等が数多く提起されている.その中でも,特に水不足という問題が大きな社会問題となっているが,これは昭和30年代以降の日本経済の高度成長に伴う工業用水・生活用水の激増と,大都市圏への人口・工業等の過度の集中によって,ひき起こされたものに他ならない.このような水の量の問題に関して,水文学や地理学の分野で,具体的な流域に於ける水の定量的把握をおこなっている業績は,近年多くなりつつあるが,まだ今後の研究に待たねばならない部分も多いのが現状である・本稿では,以上のような問題を明らかにするために,淀川流域を例にとって,水収支法による水の定量的把握をおこなう.
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奈良大学 | 論文
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