Advanced Bone Maturation and its Relation to Percent Overweight in Obese Japanese Children(Papers for cerebrating the Forty Aniversary of the Department of Pediatrics, Tokyo Women's Medical University Center East)
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概要
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当科外来を受診した207人の肥満小児(男子130人,女子77人,3~16歳,肥満度22.0~157.7%)の骨年齢を日本人標準化Tanner-Whitehouse 2 (TW2)法を用いて評価した.20-Bone法,RUS法による骨成熟促進度は低年齢群では男女ともに肥満度と正の相関関係にあったが,高年齢群では女子でのみ正の相関関係がみられた.またCarpal法では低年齢群でも相関関係はみられなかった.暦年齢と身長SDスコアによる検討では低年齢群では標準体型の児にくらべて高身長であったが,高年齢群ではその傾向はなかった.肥満小児における骨年齢の促進現象の機序は不明であるが,肥満度との相関が強いことから,体脂肪量の影響,すなわち脂肪細胞の分泌するホルモンなどの関与が示唆され今後の検討が期待される.The prevalence of obesity in children has increased strikingly over the past two decades, presumably due to life style changes in Japan. We evaluated bone ages in obese children using the Tanner-Whitehouse 2 (TW2) bone age standard for Japanese children and analyzed the relation of bone maturation to percent overweight. A group of 207 obese children (130 boys and 77 girls, ranging in age from 3 to 16 years) was studied. Percent overweight ranged from 22.0-157.7% in boys and 23.7-105.4% in girls. Bone ages of both sexes were demonstrated to be advanced relative to chronological age and to correspond to height ages in young children (boys<12.3 years old, girls<10.5 years old). An advanced rate of radius, ulna and short (RUS), but not carpal (CARP), bone age was significantly correlated with percent overweight in both sexes (r=0.345 in boys, r=0.594 in girls) in the young group but only in girls (r=0.364) in the older group. The promotion of RUS bone maturation in obese Japanese children was demonstrated using the recently established TW2-Japanese method, and correlated significantly with percent overweight. The volume of body fat or factors secreted by adipose tissues are suggested to be associated with promoting RUS bone maturation in obese children.
- 2007-05-31
著者
-
三浦 直子
東京女子医科大学東医療センター小児科
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金 恵淑
東京女子医科大学東医療センター小児科
-
松岡 尚史
東京女子医科大学東医療センター 小児科
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松岡 尚史
東京女子医科大学第2病院小児科
-
池崎 綾子
東京女子医科大学東医療センター 小児科
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松岡 尚史
東京女子医科大学附属第二病院小児科
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