経営学教育のニュー・フロンティア: 企業財務データベースとその利用を巡

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概要

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市販の財務データベースを利用することによって、経営学の教育において、パソコンを用いて、実際の会社のデータを分析し、その会社の行動を理解することを容易にするという方法を採用しようと試み、道なきところに道をつけつつ、実行に移してきている。利用するデータベースも、最初は、日本の会社についてのものだけであったが、順次、アメリカ、カナダ、ヨ0ロッパ、アジア、その他の地域の会社についてのものと拡大してきている。また、利用するデータの範囲も、財務分析を中心としつつ、会社の行動の概要を理解するために必要な多様なデータ項目の利用を可能にしてきている。このような実証的な教育の試みは、経営学の教育においては重要な領域であると考えられるにもかかわらず、これまで採用されることがほとんどなく、また、現在においても、大学の学部および大学院における経営学の教育全体においては、十分に利用しているとは言い難い情況にある。とくに、財務データベースの有効な利用に関しては、今後の発展を期待するところである。

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