気管支喘息における温泉療法による薬剤費の削減の臨床的検討ー投与方法による検討
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概要
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Reduction of costs of drugs for the treatment for 1 year by spa therapy was examined in 27 patients with asthma comparing the costs before and after the therapy and relating to the methods of administration of drugs. 1. The total cost of drugs used for each patient for 1 yearclearly decreased in 21 asthmatics with spa therapy (reduction rate 27. 2%), however, no reduction of the costs was observed in 6 patients without the therapy during the same term. 2. The cost of drugs (oral regular administration)clearly decreased both in patients with spa therapy (reduction rate 25.6%) and without the therapy (23.6%). The cost of drugs (regular administration by injection and inhalation) slightly decreased in patients with spa therapy(7.6%) after spa therapy, but not in those without the therapy. 3. The cost of drugs (temporary oral administration) markedly decreased in patients with spa therapy (90.0%), and the cost of drugs (administration by injection andinhalation) also markedly decreased (70.7%) after the therapy, but not in those without the therapy. The results obtained here suggest that spa therapy is beneficial for the treatment of asthma in improving the symptoms of the disease and in reducing the cost of drugs used for the disease.気管支喘息27例を対象に, 1年間の治療に要した薬剤費が, 温泉療法を行うことによりどの程度削減されるかについて若干の検討を加えた. 本論文では, 薬剤費を定期処方, 臨時処方に大別し, さらにそれぞれをない内服薬と注射・吸入薬とに分けて検討した. 1. 1年間の総薬剤費では, 温泉療法を受けた21例では23,936点から療法後は16,580点へと29.6% の削減が可能であった. 一方, 温泉療法を受けなかった6症例では, 同時期の比較で18,341点から19,021点へと明らかな減少傾向は見られなかった. 2. 定期処方の内服薬の薬剤費では, 温泉療法を受けた症例の削減率25.6% に対して, 温泉療法を受けなかった症例の削減率は23.6% であり, 両グループ間に明らかな差は見られなかった. 一方,定期処方の注射・吸入薬の薬剤費は,温泉療法を受けた症例では5,505点から,5,468点へと軽度の減少傾向が見られたが(削減率7.6%),温泉療法を受けなかった症例では,同時期の推移は3,252点から5,645点へとむしろ増加する傾向が見られた。3.臨時処方の内服薬の薬剤費は,温泉療法を受けた症例では,2,528点から194点へと削減率90.0%と著明な減少傾向が見られたが,温泉療法を受けなかった症例では446点から786点へとむしろ増加する傾向が見られた。4.盛時処方の注射・吸入では,同様に温泉療法を受けた症例では著明な減少傾向を示したが(削減率70.7%),壁けなかった症例では減少傾向は見られなかった。以上の結果より,温泉療法を行うことにより,薬剤費の削減が可能となることが示された。
- 岡山大学医学部附属病院三朝医療センターの論文
- 2004-12-01
著者
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