代用膀胱造設術後,9年目に尿道再発と遠隔転移がみられた女性膀胱癌の1例

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79歳女.子宮筋腫に対する子宮摘出術の既往があった.9年前,左右側壁,後壁の多発性膀胱腫瘍に対して尿道温存膀胱全摘術,回腸利用代用膀胱造設術を施行した.病理組織診断は,移行上皮癌,G2,pT2,INFβ,pL0,pV0,pN0であった.経過良好であったが,術後8年目,右腎結石による血尿を認め,溢流性尿失禁のため間歇的自己導尿となった.その後,導尿用カテーテル挿入時の抵抗感を感じるようになり,尿道の視触診で尿道再発が疑われた.腹部・骨盤部CTにて,代用膀胱背面にlow density areaを伴う8×7.5×6cmの腫瘤を認め,尿道と連続していた.また,肝S3のlow density area(直径1cm),左骨盤壁に接するリンパ節腫大を認めた.膀胱鏡検査では,尿道から吻合部にかけて広基性の腫瘍を認め,内視鏡下腫瘍生検の病理組織像は,移行上皮癌,G2であった.以上より膀胱癌の尿道再発・肝転移・骨盤内リンパ節転移と診断した.化学治療に対する同意は得られず,全身状態悪化にて死亡したWe report a 79-year-old female with urethral recurrence and distant metastases of urothelial bladder cancer. She had undergone urethra-sparing cystectomy and orthotopic ileal neobladder at 70 years of age. Chemotherapy was not performed and the patient died 5 months later. We concluded that long-term follow-up for urethral recurrence in women with neobladders was necessary.
泌尿器科紀要刊行会の論文

代用膀胱造設術後,9年目に尿道再発と遠隔転移がみられた女性膀胱癌の1例

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