地域看護実践能力の向上をめざす到達目標を用いた学士課程の教育方法の検討
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概要
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本学の地域看護実習では,看護実践能力の向上をめざし,実習目標に加え新たに到達目標を設定した.そして,この到達目標を用いて,学生が学習開始時に到達すべき学習内容を具体的な行動レベルで理解し,学習過程において学習の到達状況を自己評価することにより次の学習課題を明確にすることを重視した教育を試み,1年が経過した.本研究の目的は,到達目標を用いた教育における学生の学習実態を明らかにすることにより,到達目標を用いた教育方法の意義と課題を抽出し,地域看護領域における実践能力の向上をめざす教育方法を検討することである.調査対象は,平成15年4月から平成15年7月に地域看護実習を行った4年次学生47名である.調査項目は,①到達目標の用い方として,「自己評価をした時期」,「学習への活用状況」,「自己評価が難しかったこと」の3項目と②「実施できる」段階を到達目標とした項自の自己評価結果とその理由である.調査方法は,調査項目①は実習期間最終日の学生への面接聴取,調査項目②は自己評価用紙への学生の自由記述からそれぞれデータを得た.分析方法は,調査項目ごとに内容を整理した.到達目標を用いた学習実態の結果として,以下が示唆された.確認された課題から,地域看護領域における実践能力の向上をめざす到達目標を用いた教育方法の改善点は,学生が実習・演習に沿って自已評価をできるようにするために,「実習・演習中に到達目標の活用を意図的に促すこと」,「実習課題の整理による学生の負担軽減」,及び「明確に意図が伝わるような目標表現の見直しと説明の追加」である.そして,「常に『対象者の反応』を根拠に看護
- 千葉大学看護学部,チバ ダイガク カンゴ ガクブの論文
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