着地面を規定する網目状路面での歩行訓練を通じた歩行運動中の全身の動的安定性の変化
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概要
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神経-筋系機能の低下が原因である高齢者歩行の転倒予防の手段として着地面を規定する網目状路面での歩行訓練法(ふまねっと)が考案されている。本研究の目的は,高齢者歩行時の全身の動的安定性がこのふまねっと運動を通じて変化するかを検証することである。3ヶ月間のふまねっと運動を実施した群17名と対照群の15名の計32名の高齢者に3m往復歩行試技をふまねっと運動実施前,実施途中,終了後の計3回行わせ,その際に重心周りで生ずる3軸(X,Y,Z軸)の加速度を腰部に装着した加速度計を用い測定した。加速度は矢状(X-Z)面,前額(Y-Z)面,水平(X-Z)面の各面上の位相波形へ区分し,各面の定性的評価はフラクタル次元の変化から身体全体の動的な安定性を評価した。ふまねっと運動の効果はX-Y面で見られ,フラクタル次元は運動実施前と実施中より有意に増加した。この結果は,ふまねっと運動が神経-筋系の機能向上により歩行時の動的安定性を増加させることを示唆する。
- 2009-06-22
著者
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