超塩基性および塩基性岩体の「しぼり出し上昇」の数値実験
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概要
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深成岩の上昇に関して,それらの成因上2つの機構が考えられる.1つは酸性岩,すなわち密度2.67g/ccm^3の花崗岩や2.76g/cm^3 のミグマタイトなどの,浮力による上昇であり,他は,超塩基性ないし塩基性岩,すなわち密度3.23g/cm^3 のカンラン岩や2.98g/cm^3のハンレイ岩などの,しぼり出しによる上昇である.浮力による上昇機構はRAMBERG (Gravity, Deformation and the Earth's Crust, Academic Press, 214p, 1967)やKIZAKI (J. Fac. Sci. Hokkaido Univ., Ser. 4, 15, 157, 1972)らによってすでに提案されているが,しぼり出し上昇の機構に関する検証はまだない.しぼり出しとは,深成岩-周囲岩体より重い-があるとき,その深成岩が周囲岩体の圧力によってしぼり出されることを意味する.本論文では,この深成岩のしぼり出しによる上昇を,数値的にシミュレートした.
- 国立極地研究所の論文
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