有限要素法によるヒマラヤの主要スラストのシミュレーション
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概要
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大規模な地殻の運動によって出現したヒマラヤ山系はインドプレートとユーラシア大陸プレートとの衝突によりもたらされた.ここに取り上げた一連の弾性有限要素モデルは中央ヒマラヤの主要スラスト(MCT,MBT,MFT)の発達過程を表している.Johnson(2002)によって作成された中央ヒマラヤのバランス地質断面図を多少修正したものを平面ひずみの条件のもとで使用した.インドプレートの速度を40Maでは10cm/年,20Maでは5cm/年,10Maでは2cm/年に設定した.シミュレーションの結果,水平圧縮応力σ_1はテーチスヒマラヤ,高ヒマラヤ,低ヒマラヤ,サブヒマラヤ,そしてMCT,MBT,MFTの萌芽地帯にスラストを生じさせた.特に将来MCT,MBT,MFTとなる萌芽地帯全体でのスラストの発生する領域の占める割合は高い.
- 日本情報地質学会の論文
- 2004-12-25
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