コンピュータを用いた社会的スキル学習教材の開発に関する基礎的研究 <原著>
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
発達障害児・者が社会的場面での適切な言動を学習するための課題に関して、実写によるビデオ場面集を作成し、発達障害者1名に試行した。その結果、1) グループ活動での会話場面で、相手の表情や視線などの様子を意識しようとする意欲が見られた。2) 最初は雑談の内容が全く分からない様子であったが、何度も聞くことで、その概要の記述ができた、等の対象者の変化が報告された。繰り返し視聴できるので、場面の状況や適切な行動のポイントなどを説明しやすい、人とのかかわり方だけではなく、表情を読む、視線や語調の違いに気づく、気持ちを知る、雑談の内容を理解するなどの課題としても使用できる利点があり、教材としての有用性が示唆された。しかしながら、日常場面への明らかな効果が見られたとは言えず、学習内容の定着やコンピュータ利用に適した設問内容・形式の検討、般化を促す支援方法の工夫などが、今後の課題として提起された。
著者
関連論文
- 障害者に対する潜在的態度の測定技法(障害者教育・特別支援教育)
- 発達障害のある子どもの対人関係支援法の探求(2) : 情動認知から支援へ(自主シンポジウム21,日本特殊教育学会第46回大会シンポジウム報告)
- 重複障害のある青年に対する電子メール利用の試み
- コンピュータを用いた社会的スキル学習教材の開発に関する基礎的研究
- 動画を用いた幼児と自閉性障害児・者の表情理解
- 一自閉性障害児の表情理解学習に関する事例研究
- 動画を用いた自閉性障害児・者の表情理解学習
- 自閉症障害者の表情認知に関する基礎的研究II
- 自閉症障害者の驚きの表情動画認知に関する研究
- 動画を用いた自閉性障害者の表情認知
- 自閉性障害者の表情認知に関する基礎的研究I
- 情緒発達と自閉症
- 重度精神遅滞幼児の社会的相互交渉に関する研究
- 保護者との連携を深めるための教員用サポートブックの作成